2009年 06月 15日
貪欲国家?アメリカの真実 |
経済危機が発生して以来、世界中で(またこのブログのコメントでも)、アメリカやウォールストリートに対する批判が繰り広げられています。そのような批判を見るにつけ、アメリカが何故「貪欲」で、このような状況にまい進したのかといった根本的な部分について考えることが、事の本質や今後を見定めるのに役立つのではと感じます。
そうした話を考える際に、もっとも印象に残っている本が、ライフログにも挙げている『超・格差社会アメリカの真実』(小林由美、日経BP社)です。
著者は「はじめに」の中で、日本では『アメリカでは』という前提で議論が展開されることが多く、それだけアメリカは日本にとって重要な国なのだろうが、『そこで語られているアメリカ像が一面的である事が多い』と述べていますが、これには同感です。
長銀、スタンフォードMBAを経て、ウォールストリートで株式アナリストとして活躍の後、西海岸のコンサルティング企業でシリコンバレーと仕事をしたという著者は、その経験に基づく洞察に、元アナリストらしく様々なデータを加えて、偏見や先入観を持つことなく、現代アメリカ社会の「真実」を本書の中で解き明かそうとしていると感じました。
本書の軸はタイトル通り「格差問題」となっていますが、実際の内容は多岐に渡っており、本書はクレジットバブル破綻前に出版されたものですが(その後に文庫本になって加筆がされているようですが)、アメリカがバブルに至った経緯や、経済政策とウォールストリートとの関係、そして貪欲に経済成長を追求するアメリカ人の国民性などについて、とても上手に説明されていると思います。
と言うわけで今回は、ウォールストリートを語る際に切っても切れない関係にある、アメリカという国自体の特徴について少々考えてみるために、本書の内容を以下で簡単にご紹介してみます。言うまでもありませんが、内容について誤認がある場合は全て私の責任であり、ご関心の方は本書をお読みになることを強くお勧め致します。
続き

著者は「はじめに」の中で、日本では『アメリカでは』という前提で議論が展開されることが多く、それだけアメリカは日本にとって重要な国なのだろうが、『そこで語られているアメリカ像が一面的である事が多い』と述べていますが、これには同感です。
長銀、スタンフォードMBAを経て、ウォールストリートで株式アナリストとして活躍の後、西海岸のコンサルティング企業でシリコンバレーと仕事をしたという著者は、その経験に基づく洞察に、元アナリストらしく様々なデータを加えて、偏見や先入観を持つことなく、現代アメリカ社会の「真実」を本書の中で解き明かそうとしていると感じました。
本書の軸はタイトル通り「格差問題」となっていますが、実際の内容は多岐に渡っており、本書はクレジットバブル破綻前に出版されたものですが(その後に文庫本になって加筆がされているようですが)、アメリカがバブルに至った経緯や、経済政策とウォールストリートとの関係、そして貪欲に経済成長を追求するアメリカ人の国民性などについて、とても上手に説明されていると思います。
と言うわけで今回は、ウォールストリートを語る際に切っても切れない関係にある、アメリカという国自体の特徴について少々考えてみるために、本書の内容を以下で簡単にご紹介してみます。言うまでもありませんが、内容について誤認がある場合は全て私の責任であり、ご関心の方は本書をお読みになることを強くお勧め致します。
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by harry_g
| 2009-06-15 15:14
| 世界経済・市場トレンド