2005年 10月 05日
欧米のディールフロー |
よく日本とアメリカの投資銀行の違いについて聞かれるのですが、大きな違いの一つに「ディールフロー(案件数)」があります。
投資銀行では毎週月曜にグループミーティングを持って、戦略などをチーム全員で確認しあいうのですが、今週のミーティングで聞いた所によると、アメリカには投資銀行に最低$10mm(約11億円)以上のフィーを毎年落とす企業が588社もあるそうです。こちらの会社は株主経営が浸透しているためM&Aなどに積極的ですし、LBOも発達しているため多くのPEファンドが多額のフィーをウォールストリートに落としていると言うわけです。(特に大手LBOファンドは、一社辺り実に数百億円のフィーを毎年投資銀行に支払っています。)
今年は特に景気がよいこともありますが、実際昨日だけで、会社全体で5件くらいディールがアナウンスされています。ディールの種類や業界も多岐に渡っており、カジノホテル同士のM&Aから石油会社の資金調達から、多種多様なディールが存在します。
またアメリカでは、一つの会社が頻繁に、何度もディールを行う傾向があります。昨日発表のメガ・ディール、電話帳(Directories)大手のR.H. Donnelleyが競合他社のDex Mediaを$10bn(約1.1兆円)で買収すると言う案件を例にとってみると、Dex Mediaと言う会社は、LBOファンド大手のCarlyleに買収された案件を含め、過去3年間で10件+のディールをやっています。これは一社あたり一年に一回ディールがあれば多い方な日本とは大きく違います。
こういったクライアントを「スーパーリーグ・クライアント」などと呼んでいますが、投資銀行としては、そういったクライアントと長期的な関係を構築するために、大変な努力をします。毎週のように提案書を持って行ったりと言う事もザラです。あまり「接待」というカルチャーは存在しませんが、頻繁に顔を見せることで近しい存在になっていけることは間違いありません。
余談ですが、そんな投資銀行でグループヘッドまで上り詰めるバンカーは、「只者ではない」人が多いです。例えばうちのグループのコ・ヘッド、学卒で入社して以来の叩き上げで、30代前半で今の立場に上り詰めたツワモノです。入社5年目辺りから、ある特定のクライアントと5年間で30件近いディールをこなしたそうで、その豊富なディール経験を物語るように、彼のオフィスにはそれこそ何十個ものDeal Toy(写真にあるような、案件の成功を記念するトロフィーのようなもの)があります。
大半のバンカーがマンハッタンのマンションに住んでいるのに対して、彼は今年のPGA Championshipが開催されたBaltusrolからほど近いNJの高級住宅地に住んでいます。
この辺りは大変よい地域ですが、NYから40分ほど離れており、通勤は結構大変だと思うのですが、それでも背が低い事を補う(?)ためか、毎朝5時に起きて筋トレを欠かしません。それで8時には会社に来て、ムキムキの体とドスのきいた声で、文字通り「分刻み」のスケジュールをこなしています。更に、昨日はLAにいたかと思えば今日はロンドンにいる、明日はカナダにいる、と言った感じで無数の出張もこなします。(もちろん出張先のホテルでも筋トレは欠かさず、小さな旅行バッグの半分はスニーカーが占めています。)
その上で、彼はまるで自分のショップを運営しているかのようにグループを運営しています。何十人もバンカーがおり、何十件というプロジェクトが走っているのに、彼はどこで何が起こっているのか、全て把握しているように見えます。もちろん財務モデリングやM&Aのストラクチャリングにもどんどん口を出して来ますし、カバーしている業界にも、それこそ無数の会社があるわけですが、業界・会社についての知識も半端ではないです。
投資銀行では毎週月曜にグループミーティングを持って、戦略などをチーム全員で確認しあいうのですが、今週のミーティングで聞いた所によると、アメリカには投資銀行に最低$10mm(約11億円)以上のフィーを毎年落とす企業が588社もあるそうです。こちらの会社は株主経営が浸透しているためM&Aなどに積極的ですし、LBOも発達しているため多くのPEファンドが多額のフィーをウォールストリートに落としていると言うわけです。(特に大手LBOファンドは、一社辺り実に数百億円のフィーを毎年投資銀行に支払っています。)
今年は特に景気がよいこともありますが、実際昨日だけで、会社全体で5件くらいディールがアナウンスされています。ディールの種類や業界も多岐に渡っており、カジノホテル同士のM&Aから石油会社の資金調達から、多種多様なディールが存在します。
またアメリカでは、一つの会社が頻繁に、何度もディールを行う傾向があります。昨日発表のメガ・ディール、電話帳(Directories)大手のR.H. Donnelleyが競合他社のDex Mediaを$10bn(約1.1兆円)で買収すると言う案件を例にとってみると、Dex Mediaと言う会社は、LBOファンド大手のCarlyleに買収された案件を含め、過去3年間で10件+のディールをやっています。これは一社あたり一年に一回ディールがあれば多い方な日本とは大きく違います。
こういったクライアントを「スーパーリーグ・クライアント」などと呼んでいますが、投資銀行としては、そういったクライアントと長期的な関係を構築するために、大変な努力をします。毎週のように提案書を持って行ったりと言う事もザラです。あまり「接待」というカルチャーは存在しませんが、頻繁に顔を見せることで近しい存在になっていけることは間違いありません。
余談ですが、そんな投資銀行でグループヘッドまで上り詰めるバンカーは、「只者ではない」人が多いです。例えばうちのグループのコ・ヘッド、学卒で入社して以来の叩き上げで、30代前半で今の立場に上り詰めたツワモノです。入社5年目辺りから、ある特定のクライアントと5年間で30件近いディールをこなしたそうで、その豊富なディール経験を物語るように、彼のオフィスにはそれこそ何十個ものDeal Toy(写真にあるような、案件の成功を記念するトロフィーのようなもの)があります。大半のバンカーがマンハッタンのマンションに住んでいるのに対して、彼は今年のPGA Championshipが開催されたBaltusrolからほど近いNJの高級住宅地に住んでいます。
この辺りは大変よい地域ですが、NYから40分ほど離れており、通勤は結構大変だと思うのですが、それでも背が低い事を補う(?)ためか、毎朝5時に起きて筋トレを欠かしません。それで8時には会社に来て、ムキムキの体とドスのきいた声で、文字通り「分刻み」のスケジュールをこなしています。更に、昨日はLAにいたかと思えば今日はロンドンにいる、明日はカナダにいる、と言った感じで無数の出張もこなします。(もちろん出張先のホテルでも筋トレは欠かさず、小さな旅行バッグの半分はスニーカーが占めています。)その上で、彼はまるで自分のショップを運営しているかのようにグループを運営しています。何十人もバンカーがおり、何十件というプロジェクトが走っているのに、彼はどこで何が起こっているのか、全て把握しているように見えます。もちろん財務モデリングやM&Aのストラクチャリングにもどんどん口を出して来ますし、カバーしている業界にも、それこそ無数の会社があるわけですが、業界・会社についての知識も半端ではないです。
by harry_g
| 2005-10-05 01:37
| キャリア・仕事


