2009年 11月 05日
歴史的「インサイダー取引」事件 |
10月17日に発覚した、大手ヘッジファンドGalleon Groupの創業者によるインサイダー取引疑惑は、アメリカの捜査当局が「歴史的インサイダー事件」と呼ぶする規模の事件になっています。延々と新規ニュースが出ていたのが最近落ち着いてきたので、少々触れてみたいと思います。

この事件は、主にテクノロジーとヘルスケア関連企業の株式投資を行っていた、$3.7bn(約3500億円)を運用する大手ヘッジファンドGalleonの創業者Raj Rajaratnam氏が、企業の内部情報を不正に入手するインサイダー取引によって、20億円近い利益を上げていたとされるものです。
この事件では、同氏に加えて、JP Morganに救済されたBear Stearnsのヘッジファンド部門のスピンオフであるNew Castleの共同経営者や、IBMで将来のCEO候補と目されていたとされるRobert Moffat氏、半導体最大手Intelの財務部幹部であるRajiv Goel氏、戦略コンサルティングファーム最大手McKinsey & Co.のディレクターで、将来を有望視されていたとされるAnil Kumar氏など、金融業界のみならず多方面の大物が、逮捕されるに至っています。
10月27日に複数メディアが報じたところによると、半導体大手AMDの元CEOであるHector Ruiz氏も、不正取引(情報漏洩)の疑いが持たれているようで、事件は一層の広がりを見せています。これは、証券ブローカーがお得意にちょっとした情報を流して捕まる、と言った規模の話ではなく、現時点でもどこまで捜査が広がるか、不透明と言える気がします。
また、スリランカ出身のRajaratnam氏が、同国の津波被害者を救済するために行ったとされる多額の寄付が、同国の分離独立ゲリラ「タリム・イーラム解放のトラ」の運営資金に回っていたとの疑いがあるとFBIが操作しているなどと報道されたことも、事件の注目度を高める結果になった気がします。
(事件発覚当時にWSJが報じた全体像)

10月17日にこのニュースを報じたWSJの記事は、この事件を「1980年代にウォールストリートを震撼させたスキャンダルの再現のようだ」とした上で、著名なアービトラージャーで、インサイダー取引によって逮捕され、映画「Wall Street」のモデルにもなったとされる、Ivan Boesky氏の名前を引き合いに出していました。(余談ですが、NYでは現在「Wall Street 2」の撮影を行っています。)
アービトラージャーとは、M&Aの際の売り手企業と買い手企業の株価の値段差に基づく短期トレーディングで利益を上げる投資戦略を実行する投資家のことです。その戦略を行う投資家としては、Goldman SachsとCitigroupの会長を歴任し、クリントン政権の米財務長官も勤めたRobert Rubin氏が率いたチームが最も有名と言われ、当時の同氏の部下達は、今でも多くの大手ヘッジファンドを運営して成功を収めています。
Ivan Boesky氏は、ジャンクボンドの帝王Michael Milken氏が率いたブティック投資銀行、Drexel Burnham Lambertのインベストメントバンカーから得たとされるM&Aに関する内部情報を用いて、不正取引で利益を上げたとの罪によって起訴され、22ヶ月の懲役と$100m(約95億円)の罰金を科された上で、Milken氏と同様に証券業界から追放されています。

映画「Wall Street」では、若手証券ブローカーであったBud Foxが、自らの体に盗聴器を仕掛けて、大物ファンド経営者のGordon Gekkoと対峙するシーンがありましたが、今回のインサイダー事件でもWSJが「推理小説のよう」と表現する大々的な捜査が、2006年から3年間に渡って行われたそうです。
同紙によると、元Galleonの社員とされる人物が提供したRajaratnam氏の会話の録音テープが操作の引き金となり、その後多くの人物に対して盗聴捜査が行われたそうです。記事の中では、「これがバレたら俺のキャリアは終わる。あのクソマーサ・スチュワートと同じだ」「何もE-mailに書くな、Rajに対してもだ」「Akamai株、IBM株について、沈黙を守りきれ」といった、当事者達の生々しい声が報じられていました。
米証券取引委員会(SEC)が盗聴をインサイダー取引の捜査に使ったのは、今回が始めただそうで、別のWSJの記事では、盗聴が通常ではマフィアやテロリストに対する捜査に使われる手法だとする検察当局の話を紹介した上で、「この古典的捜査方法を用いることで、ヘッジファンドはまるでマフィア扱いだが、世論のアンチ・ウォールストリート感情や、捜査の成果を鑑みると、政治的にも正しい動きだったと言える」と述べていました。
しかし10月26日にBloombergは、Eメールの検閲のみならず、電話まで盗聴されているかもしれないと認識したヘッジファンドや運用会社のマネージャー達が、不正取引に関与していなくとも、会話の内容次第で当局の検査を受ける可能性があることを深く懸念し、弁護士事務所に対応についての問い合わせが殺到している、という記事を書いていました。
また前出のWSJの記事では、Galleonが自主的にSECへの登録をして、情報公開に協力していたヘッジファンドの一つであったことを紹介し、SECは監査によって違法行為の糸口がつかめていたかについてコメントしていないが、通常このようなケースでは、社内からの内部告発がない限り、監査によって犯罪を見つけ出すのは困難である、と書いていました。
逮捕された当事者達は、自らの容疑を否認しているようで、事件発覚後もGalleonは、「通常の運営を続ける」と言っていました。しかし、ごく当然の話ではありますが、同社の投資家が速やかな資金回収を同社に求めた事もあり、その数日後には同社のファンドは清算されることになり、大手ファンドの一角を占めていたGalleonは、事実上業務を終了することになったようです。
ニューヨーク、マディソン街のIBMビルに本拠を構える同社の決断を、投資家と従業員に伝えるRajaratnam氏によるレターが、10月21日にWSJに掲載されていました。
その内容は、簡単に言うと、「ファンドの流動性は高く(大型上場株を中心に投資しており)、迅速な現金化には問題はない。我々の徹底したリサーチプロセスは本物で、日々の社内ミーティング内容は投資家にも公開してきており、そうして作られた業界最高のチームを維持すべく、色々な選択肢を検討している。自分は責任を持って職務を全うしており、無罪である。」と言った内容です。
また別のWSJの記事「Trader Is Known For Speed, Smarts(トレーダーはスピードと頭脳社員で知られていた)」によると、Rajaratnam氏は、高速回転売買のトレーディング手法と、シリコンバレーの知識で著名な人物であったそうで、引用されていたファンド・オブ・ファンズのマネージャーによると、彼のチームメンバーは極めて優秀な人材が集まっており、彼自身も業界内では高く評価されていたため、今回の事件には大変驚いているそうです。
しかし10月24日の記事「Rajaratnam: Relentless Pursuit of Data(執拗なデータの追求)」は、同氏は株価を動かすような情報の流れの「中心」にいるべく、ウォールストリートを越えてシリコンバレーの産業界人脈にも深く入り込んでおり、自らを中心とした情報ネットワークを築いていた、と伝えています。また別のFTの記事では、同氏は投資銀行からフロー(投資家の売買行動)の情報をもらうために、巨額のフィーを払っていたと書いていました。
もちろん、どこのヘッジファンドや投資信託運用会社も、投資リサーチのプロセスにおいて徹底した情報収集に精を出すため、一体どこまでが「白」でどこからが「黒」なのかという議論は、よく聞かれる気がします。しかし、顧客資産を預かる運用者としては、「グレー=黒」と判断するくらいの責任感が求められる気がします。(起訴事実が事実だとすると、上記の人たちの行動は完全な「黒」ですが。)
WSJの別の記事では、既に大成功し、ビリオネアである同氏が、20億円程度(←という表現はどうかと思いますが)の利益の為に、何故そのようなリスクを冒したのか、と書いていました。この点に関して考えうる理由は、いくつかある気がします。
一つ目は、Galleonの投資戦略です。投資の成功には「情報量」と「判断力」が必要ですが、どちらに比重がかかるかは戦略(投資期間)次第である気がします。アーブのようなイベントドリブンを含むトレーディング戦略では、どうしても情報量に比重がかかり、その行き過ぎが、Boesky氏やRajaratnam氏の逮捕につながったインサイダー情報であったと言える気がします。
二つ目には金融危機の影響があるかもしれません。詳しくは知りませんが、ここ数年の金融危機を受けて、Galleonも大きく資産規模を減らしていたと聞いています。そうしたプレッシャーも、不正行為をしてでも少しでも利益を出そうというインセンティブに繋がってしまったのかもしれません。ヘッジファンド業界は全般に似たような状況におかれているため、SECは同社以外のファンドについても、広範な調査をしていると言っているそうです。
そして最後は、やはりRajaratnam氏の責任感の欠如であった気がします。業界大手にのし上がっていた同氏には、そのままトップでい続けたいと言うようなエゴや、シリコンバレーに比類なきコネを有していることの驕りがあったのかもしれません。
Madoff詐欺事件のエントリーでも書きましたが、人様のお金を預かって運用する資産運用業界は、パフォーマンスもさることながら、投資家の信用に応える事が何にも増して重要であることは、言うまでもありません。しかし、少しでも投資パフォーマンスを上げる(もしくは上がっているように見せる)べく、今回の話のような事件が度々起こることも、残念ながら事実と言える気がします。
過去にも世界中で、投資ファンドによるインサイダー事件や横領事件は、度々報じられています。インサイダー取引が横行しているとされたロンドンや香港市場では、そうした行為に対する取締りをここ数年で強化しているようですし、Madoff事件の起こったアメリカも、Galleonの事件の直後に別のインサイダー事件の取締りを行うなど、投資家の信頼回復に努めているように見受けられます。
私は知りませんでしたが、Galleonについては以前から悪い噂もあったそうで、業界内では今回の事件について、「本当であっても驚かない」という声も聞こえているようです。起訴内容が事実かどうか知る由もありませんが、事実であるとすると、誠に残念な話です。パフォーマンスと情報量のあくなき追及も良いですが、責任感(と言うより、常識的判断と言ったレベルですが)も、同様に追求して欲しいと願う限りです。

この事件は、主にテクノロジーとヘルスケア関連企業の株式投資を行っていた、$3.7bn(約3500億円)を運用する大手ヘッジファンドGalleonの創業者Raj Rajaratnam氏が、企業の内部情報を不正に入手するインサイダー取引によって、20億円近い利益を上げていたとされるものです。
この事件では、同氏に加えて、JP Morganに救済されたBear Stearnsのヘッジファンド部門のスピンオフであるNew Castleの共同経営者や、IBMで将来のCEO候補と目されていたとされるRobert Moffat氏、半導体最大手Intelの財務部幹部であるRajiv Goel氏、戦略コンサルティングファーム最大手McKinsey & Co.のディレクターで、将来を有望視されていたとされるAnil Kumar氏など、金融業界のみならず多方面の大物が、逮捕されるに至っています。
10月27日に複数メディアが報じたところによると、半導体大手AMDの元CEOであるHector Ruiz氏も、不正取引(情報漏洩)の疑いが持たれているようで、事件は一層の広がりを見せています。これは、証券ブローカーがお得意にちょっとした情報を流して捕まる、と言った規模の話ではなく、現時点でもどこまで捜査が広がるか、不透明と言える気がします。
また、スリランカ出身のRajaratnam氏が、同国の津波被害者を救済するために行ったとされる多額の寄付が、同国の分離独立ゲリラ「タリム・イーラム解放のトラ」の運営資金に回っていたとの疑いがあるとFBIが操作しているなどと報道されたことも、事件の注目度を高める結果になった気がします。
(事件発覚当時にWSJが報じた全体像)

10月17日にこのニュースを報じたWSJの記事は、この事件を「1980年代にウォールストリートを震撼させたスキャンダルの再現のようだ」とした上で、著名なアービトラージャーで、インサイダー取引によって逮捕され、映画「Wall Street」のモデルにもなったとされる、Ivan Boesky氏の名前を引き合いに出していました。(余談ですが、NYでは現在「Wall Street 2」の撮影を行っています。)
アービトラージャーとは、M&Aの際の売り手企業と買い手企業の株価の値段差に基づく短期トレーディングで利益を上げる投資戦略を実行する投資家のことです。その戦略を行う投資家としては、Goldman SachsとCitigroupの会長を歴任し、クリントン政権の米財務長官も勤めたRobert Rubin氏が率いたチームが最も有名と言われ、当時の同氏の部下達は、今でも多くの大手ヘッジファンドを運営して成功を収めています。
Ivan Boesky氏は、ジャンクボンドの帝王Michael Milken氏が率いたブティック投資銀行、Drexel Burnham Lambertのインベストメントバンカーから得たとされるM&Aに関する内部情報を用いて、不正取引で利益を上げたとの罪によって起訴され、22ヶ月の懲役と$100m(約95億円)の罰金を科された上で、Milken氏と同様に証券業界から追放されています。

映画「Wall Street」では、若手証券ブローカーであったBud Foxが、自らの体に盗聴器を仕掛けて、大物ファンド経営者のGordon Gekkoと対峙するシーンがありましたが、今回のインサイダー事件でもWSJが「推理小説のよう」と表現する大々的な捜査が、2006年から3年間に渡って行われたそうです。
同紙によると、元Galleonの社員とされる人物が提供したRajaratnam氏の会話の録音テープが操作の引き金となり、その後多くの人物に対して盗聴捜査が行われたそうです。記事の中では、「これがバレたら俺のキャリアは終わる。あのクソマーサ・スチュワートと同じだ」「何もE-mailに書くな、Rajに対してもだ」「Akamai株、IBM株について、沈黙を守りきれ」といった、当事者達の生々しい声が報じられていました。
米証券取引委員会(SEC)が盗聴をインサイダー取引の捜査に使ったのは、今回が始めただそうで、別のWSJの記事では、盗聴が通常ではマフィアやテロリストに対する捜査に使われる手法だとする検察当局の話を紹介した上で、「この古典的捜査方法を用いることで、ヘッジファンドはまるでマフィア扱いだが、世論のアンチ・ウォールストリート感情や、捜査の成果を鑑みると、政治的にも正しい動きだったと言える」と述べていました。
しかし10月26日にBloombergは、Eメールの検閲のみならず、電話まで盗聴されているかもしれないと認識したヘッジファンドや運用会社のマネージャー達が、不正取引に関与していなくとも、会話の内容次第で当局の検査を受ける可能性があることを深く懸念し、弁護士事務所に対応についての問い合わせが殺到している、という記事を書いていました。
また前出のWSJの記事では、Galleonが自主的にSECへの登録をして、情報公開に協力していたヘッジファンドの一つであったことを紹介し、SECは監査によって違法行為の糸口がつかめていたかについてコメントしていないが、通常このようなケースでは、社内からの内部告発がない限り、監査によって犯罪を見つけ出すのは困難である、と書いていました。
逮捕された当事者達は、自らの容疑を否認しているようで、事件発覚後もGalleonは、「通常の運営を続ける」と言っていました。しかし、ごく当然の話ではありますが、同社の投資家が速やかな資金回収を同社に求めた事もあり、その数日後には同社のファンドは清算されることになり、大手ファンドの一角を占めていたGalleonは、事実上業務を終了することになったようです。
ニューヨーク、マディソン街のIBMビルに本拠を構える同社の決断を、投資家と従業員に伝えるRajaratnam氏によるレターが、10月21日にWSJに掲載されていました。その内容は、簡単に言うと、「ファンドの流動性は高く(大型上場株を中心に投資しており)、迅速な現金化には問題はない。我々の徹底したリサーチプロセスは本物で、日々の社内ミーティング内容は投資家にも公開してきており、そうして作られた業界最高のチームを維持すべく、色々な選択肢を検討している。自分は責任を持って職務を全うしており、無罪である。」と言った内容です。
また別のWSJの記事「Trader Is Known For Speed, Smarts(トレーダーはスピードと頭脳社員で知られていた)」によると、Rajaratnam氏は、高速回転売買のトレーディング手法と、シリコンバレーの知識で著名な人物であったそうで、引用されていたファンド・オブ・ファンズのマネージャーによると、彼のチームメンバーは極めて優秀な人材が集まっており、彼自身も業界内では高く評価されていたため、今回の事件には大変驚いているそうです。
しかし10月24日の記事「Rajaratnam: Relentless Pursuit of Data(執拗なデータの追求)」は、同氏は株価を動かすような情報の流れの「中心」にいるべく、ウォールストリートを越えてシリコンバレーの産業界人脈にも深く入り込んでおり、自らを中心とした情報ネットワークを築いていた、と伝えています。また別のFTの記事では、同氏は投資銀行からフロー(投資家の売買行動)の情報をもらうために、巨額のフィーを払っていたと書いていました。
もちろん、どこのヘッジファンドや投資信託運用会社も、投資リサーチのプロセスにおいて徹底した情報収集に精を出すため、一体どこまでが「白」でどこからが「黒」なのかという議論は、よく聞かれる気がします。しかし、顧客資産を預かる運用者としては、「グレー=黒」と判断するくらいの責任感が求められる気がします。(起訴事実が事実だとすると、上記の人たちの行動は完全な「黒」ですが。)
WSJの別の記事では、既に大成功し、ビリオネアである同氏が、20億円程度(←という表現はどうかと思いますが)の利益の為に、何故そのようなリスクを冒したのか、と書いていました。この点に関して考えうる理由は、いくつかある気がします。
一つ目は、Galleonの投資戦略です。投資の成功には「情報量」と「判断力」が必要ですが、どちらに比重がかかるかは戦略(投資期間)次第である気がします。アーブのようなイベントドリブンを含むトレーディング戦略では、どうしても情報量に比重がかかり、その行き過ぎが、Boesky氏やRajaratnam氏の逮捕につながったインサイダー情報であったと言える気がします。
二つ目には金融危機の影響があるかもしれません。詳しくは知りませんが、ここ数年の金融危機を受けて、Galleonも大きく資産規模を減らしていたと聞いています。そうしたプレッシャーも、不正行為をしてでも少しでも利益を出そうというインセンティブに繋がってしまったのかもしれません。ヘッジファンド業界は全般に似たような状況におかれているため、SECは同社以外のファンドについても、広範な調査をしていると言っているそうです。
そして最後は、やはりRajaratnam氏の責任感の欠如であった気がします。業界大手にのし上がっていた同氏には、そのままトップでい続けたいと言うようなエゴや、シリコンバレーに比類なきコネを有していることの驕りがあったのかもしれません。
Madoff詐欺事件のエントリーでも書きましたが、人様のお金を預かって運用する資産運用業界は、パフォーマンスもさることながら、投資家の信用に応える事が何にも増して重要であることは、言うまでもありません。しかし、少しでも投資パフォーマンスを上げる(もしくは上がっているように見せる)べく、今回の話のような事件が度々起こることも、残念ながら事実と言える気がします。
過去にも世界中で、投資ファンドによるインサイダー事件や横領事件は、度々報じられています。インサイダー取引が横行しているとされたロンドンや香港市場では、そうした行為に対する取締りをここ数年で強化しているようですし、Madoff事件の起こったアメリカも、Galleonの事件の直後に別のインサイダー事件の取締りを行うなど、投資家の信頼回復に努めているように見受けられます。
私は知りませんでしたが、Galleonについては以前から悪い噂もあったそうで、業界内では今回の事件について、「本当であっても驚かない」という声も聞こえているようです。起訴内容が事実かどうか知る由もありませんが、事実であるとすると、誠に残念な話です。パフォーマンスと情報量のあくなき追及も良いですが、責任感(と言うより、常識的判断と言ったレベルですが)も、同様に追求して欲しいと願う限りです。
by harry_g
| 2009-11-05 10:33
| ヘッジファンド・株式投資


